受身文について
受身形の活用
受身形の動詞の活用についてはこちらの記事をご参照ください。

受身文のつくり

はじめの文(能動文)を受身文にすると、動詞は受身動詞に変わります。
✓動詞➡受身動詞
母親がエマを褒めました。
【受身文】
エマが母親に褒められました。

はじめの文では動作の主体(母親)を主語にしていますが、
受身文では動作の対象(エマ)を主語にしています。
※動作の主体(動作主)…その行為をする人。
※動作の対象…その行為を受ける人。

どちらの立場で話すかで主語が変わるんですね。
受身文の助詞の変化【一覧】
ー動作の主体 ー動作の対象
他動詞の受身文①
「が」→「に」/「を」→「が」
母親がエマを褒めました。
➡エマが母親に褒められました。
他動詞の受身文②
「が」→「に」/「に」→「が」/「を」→「を」
警察がエマに名前を聞きました。
➡エマが警察に名前を聞かれました。
他動詞の受身文③
「が」→「に」/「を」→「が」/「に」→「に」
エマが友だちをパーティーに招待しました。
➡友だちがエマにパーティーに招待されました。
他動詞の受身文④※持ち物の受身
「が」→「に」/「を」→「が」/ 対象の持ち主が主語
泥棒が私のかばんをとりました。
➡私のかばんが泥棒にとられました。
➡私が泥棒にかばんをとられました。
※「私のかばん」 の立場で話すよりも「私」の立場で話した方が自然な場合、「かばん」の持ち主である「私」が受身文の主語になる。
自動詞の受身文について

そういえば、動作の対象を持たない自動詞は受身文にできないの?
日本語では、自動詞から作る受身文のことを「迷惑/被害の受身」と呼ぶことがあります。これは主語が迷惑や被害を受ける意味を含む受身文です。

「間接受身」とも言われます。
ちなみに、他動詞・自動詞両方で用いられます。
自動詞の間接受身
「が」→「に」/新たな主語が加わる
雨が降りました。
➡トモミは雨に降られました。
単に「雨が降った」という出来事を迷惑に思った人物「トモミ」が受身文の主語(主題)になる。
他動詞の間接受身
「が」→「に」/「を」→「を」/新たな主語が加わる
買い物客が卵を買いました。
➡私は買い物客に卵を買われました。
単に「買い物客が卵を買った」という出来事を好ましくないと思った人物「私」が受身文の主語(主題)になる。

間接受身というのは、
直接影響を受けるわけではなくてある出来事を第三者が「嫌だなあ…」って思うことなんだね。

あとは、新たな主語が加わるというのも特徴の一つなのかな。

それで言うと、「他動詞の受身文④※持ち物の受身」で出てきた「➡私が~」の文も間接受身の一種であると言えるかもしれませんね。
※他動詞・自動詞の見分け方についてはこちらの記事をご参照ください。
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